店舗開発の求められるスキル~“アリ”の目、“鳥”の目、“人工衛星”の目~
最近、『Food Markets』という英語の本に掲載された私の持論について、平ったくお話ししたいと思います。
店舗開発を担当する部署のスタッフには、その職務の階層に応じて、“アリ”の目、“鳥”の目、“人工衛星”の目の3つの目を持つ必要があります。
アリ、鳥、人工衛星が見える範囲はどう異なるか?
アリは地面を這いつくばります。鳥は空を飛びます。人工衛星は地球の軌道上を周回します。
皆さんはどの目を使っていますか?
物件の周辺を見ている場合は“アリ”の目を使っています。まだ職務の階層が下位のマネージャークラスの場合は、地面をはうアリの目だけで良いのかもしれません。
が、職務の階層が上がりシニアのマネージャークラスになり、より広い領域(エリア、リージョン)を管理することが求められるようになると、地面を上空から見る“鳥”の目が必要になります。更に階層が上がり、部門長レベルなり日本全国を管理する立場になると、鳥の目では対応できなくなり、“人工衛星”の目が必要になります。
3つの目は見ている範囲が異なります。職務の階層が上がるにつれて、一物件から、エリア、リージョン、更には全国へと管理すべき範囲は広くなります。段階に応じて管理・コントロールすべき事柄が異なるため、それぞれに異なった視点、解像度のレンズがいるのです。今回の持論では、鳥や人工衛星の目についてまとめました。
店舗開発部とは、自社ブランドの普及と市場シェアの拡大を使命とする部署で、企業全体が成長するうえで重要なカギを握る部署であるといえます。
そのような部署を支える店舗開発担当者に求められるスキルは、職務の階層に応じて、①物件情報を収集する力、②物件を評価する力、③契約書を作成する力、④新規物件の売上予測をする力、⑤戦略構築の能力(経営目標→全国レベルの市場計画→エリア戦略)など、多岐に渡ります。また、企業ごとに成長段階や店舗網の状況も異なります。
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