演習問題「コンビニの出店」

コンビニエンスストアの出店に関する演習問題

新たにオフィスビル2棟が開発された地域で、A社はオフィスビルaにコンビニエンスストア1号店を開店しました。開業後半年が経過したが、商圏は予想以上に広く、売上は開業前の想定を上回っています。
オフィス街のコンビニ出店

[ Q1 ] 将来的にA社の売上が下がる要因として考えられることは何でしょうか?

[ Q2 ] A社が実施すべき施策は何でしょうか?

解説

[ Q1 ] の解説

競合店舗の出店が進んだ場合、それまでの来店客の買物機会が他店に移ることで、A社の売上は低下します。

周辺に同様の店舗がない場合、商圏は広がります。なぜなら周辺の住民や勤労者が、多少不便でもわざわざ来店してくれるためです。このケースでは、オフィスビルbに勤務する人が時間的制約の大きいにもかかわらず来店していることが考えられます。

競合企業がオフィスビルbにコンビニエンスストアを開業した場合、それまでA社の店舗に来店していた人の多くは、A社の店舗の利用を止めて新たに開業した店舗を利用し始めることでしょう。こうしてA社の売上は下がります。

同じようにA社の店舗をわざわざ利用している人が、来店直前にいた場所として考えられるものは2つの駅です。駅の付近や店舗と駅の間に競合企業が出店すれば、そちらを利用する方が便利な人はA社の店舗の利用を止めることが予想されます。A社の店舗を利用している人であっても、混雑しているA社の店舗よりは早く用を済ますことができるので、それまでのA社の店舗の利用回数の一部を新たな店舗に回すことが考えられます。

[ Q2 ] の解説

それを防ぐために、A社は競合企業に出店される前に、仮に繁盛している一号店の売上が下がってしまったとしても二号店、三号店を開業する必要があります。